実際に一般のご家庭で融雪装置をつけているという方は少ないのですが、アパートの大家さんや店舗、比較的大きめの建物など、広めの駐車場をお持ちのお客様からのご相談が多いです。
初めて融雪工事をされるお客様もそうですが、今回のように以前設置した融雪装置が古くなった為、新しくする改修工事も多いです。
融雪装置と深く関係するのが『井戸水』です。
土の中の井戸水は温かく、15℃前後(暖かい地域だと16~18℃)もあるので、雪が融けやすいです。道路で融雪装置から湯気が出ているのはそのせいです。
水道水は寒いと4~5℃になります。よくご家庭や店舗で使われている、ホースから所々水が出ている(プロテクターホース)を見かけますが、残念ながら水道水は冷たいので雪があまり融けません。(水道料金もばかになりません。)
ですので、融雪装置の工事をする場合、井戸を掘る必要があります。また、実際に井戸を掘る為には、調査が必要です。設置する敷地が何平米あるのか。駐車場に使いたい場合、車は何台とめるのか。住宅そのものに融雪される場合もありますので、用途は様々です。
敷地の面積が見えてくると、必要な水量が出てきます。必要な水量を抽出する為に適切なポンプの選定、井戸の径(大きさ)など、図面から作ります。大きすぎると必要以上にコストがかかり、小さすぎるとパワーが足りない訳です。何ごとも『いい塩梅』でなければいけません。
注意点もあります。ごくごく稀にですが、井戸を掘るにも規制があったりします。住んでいる地域によって、どれくらい掘らなければいけないかなど、専門家でなければ分からないことばかりです。
実際に当社で依頼を受けた時も、井戸を掘る工事は『鑿泉(さくせん)業』と呼ばれる井戸の職人さんに依頼します。井戸を掘るのに大切な知識と、井戸を掘る為の専用機械、掘削機を持っています。
井戸を掘るには、井戸の知識だけではなく、設置工事の経験や実績も当然必要です。設置するためある程度の敷地が必要です。また、設計の段階で間違っていたら雪が融けない、ポンプの能力が足りない等のトラブルもあります。配管系統も融けるような図面が必要であったり、水の勾配も考えたりする必要があります。
安心して任せられる業者に依頼する必要がありますね。